今治タオルといえば、品質が高いタオルとして有名ですよね。
その名は全国的に知れ渡っています。
しかしよく考えたら、どうして愛媛県でタオルづくりが
こんなに盛んなのか不思議に思えます。愛媛と言えばみかんや
いよかんのイメージがありますよね。
さてそれでは、その理由を以下さぐっていきましょう。
実は愛媛県の今治は古く江戸時代頃から綿の生産が盛んで
綿織物の産地として有名になっていきました。
そして明治時代に入ると近代的な織機を使って綿を織るようになります。
さらに明治時代後半になると改造織機を用いての
タオルの生産が始まりました。
こうして今治は繊維産業の一大拠点となっていきました。
長い伝統の中で育まれてきた今治の繊維産業ですが
1990年代に入ると安い輸入品の攻勢により
産地消滅の危機を迎えます。
しかしそうした危機に対して今治の人たちは
今治タオルのブランド構築という対抗手段に
打って出ました。
そしてブランドイメージの浸透に伴い
認知度・売上ともに飛躍的にアップしていき
見事危機を脱出します。
今治にはタオルづくりに関して
高い技術が蓄積されています。
先晒し先染め技法などがその好例です。
今治の先晒し先染め技法とは、一般的には生地を織り上げてから
色を染めるのに対して、糸の段階で先に染めてから生地を織り上げると
いうものです。糸の段階で染めておくことで鮮やかで色落ちしにくいタオルが
出来上がるのです。
今治タオルが人気なのは確かな技術力がベースにあるからなんですね。
今治のタオルづくりは一朝一夕で出来上がった
ものではなく長い伝統のなかで育まれてきたということが
よく分かりました。名産品には歴史あり!ってところでしょうか。